今を生きるための終活
60代を過ぎる頃から、「終活(しゅうかつ)」という言葉が身近に感じられるようになりました。
終活は「人生の終わりのための活動」の略ですが、むしろ今を前向きに生きるための活動とも言えます。
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終活とは?
若者の「就活」や「婚活」はよく耳にしますが、「終活とはいったい何?」という方も多いかもしれませんね。
「終活」とは、「人生の終りのための活動」の略で、自分の人生をより良く終わらせるための色々な準備を指します。
「終活」という言葉自体は、2009年に週刊朝日に終活に関する連載が行われたことから生み出された言葉とされていますが、2010年のユーキャン新語・流行語大賞の候補語60語にもノミネートされ、最近は終活に関する書籍も多数出版されています。
終活の内容は人それぞれで特に決まりはありませんが、遺影を選んでおいたり、希望の葬儀のあり方や、お墓に関すること、残された家族へのメッセージなどを記しておくことなどがあります。
そしてこのようなことを書き留めておくノートが「エンディングノート」です。
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今を前向きに生きるために
たとえばエンディングノートを書き始めようとしたときに、それを知った家族はちょっと悲しい思いをするかも知れません。
いつか必ずやって来る別れを、否応なしにイメージしてしまうからです。
しかし、いつどうなるかわからないのが人生です。
急に病に倒れてしまうかも知れない。事故に遭うかも知れない。そんな不安を抱えながら生きるより、いつどうなっても良いように準備を整えておけば、家族や周囲にかける迷惑を最小限に抑えることができ、安心して今を十分に生きることができます。
「終活」とは、不安や心配から自分を解放し、今を前向きに、残りの人生を豊かに生きるための活動と言えます。
終活で決めておきたいこと
- 遺影を選んでおく
祭壇や仏壇に飾られる遺影は、後々まで家族の元に残ります。
あまり若い頃の遺影でも不自然だし、年老いてやつれた遺影でも寂しくなります。
できれば自分の気に入ったものを選んでおきたいですね。
最近、写真を撮ってないので・・・という方はこの機会に撮影しておくのもおすすめです。
今は携帯電話やデジタルカメラなどでも気軽に撮影できますが、写真館に出向いて本格的な撮影を希望する方も増えてきています。
- リビング・ウィルを書く
リビング・ウィル( living will)とは、「生前の意志」または「事前指示書」という意味ですが、終末期になった時にどのような医療をして欲しいかを明確にしておくことです。
老衰で自然のままに息を引き取ることができれば理想的ですが、多くの場合何らかの病気を抱え、病院や介護施設、あるいは自宅で最後を迎えることになります。
その時、人工呼吸器や胃ろうなどを使用しても延命措置をとって欲しいのか、または末期の無意味な延命措置はしないで欲しいのか、本人の希望を文書に記録しておくことも終活のひとつになります。
現代の日本では、「尊厳死」は認められておらず、リビングウィルは法的な力を持っていませんが、本人の意思が明確であれば家族や医師が治療方針を決める際の目安にはなります。
- エンディングノートを書く
終活の要と言えるのがこの「エンディングノート」です。
エンディングノートに何を書くかについては、個人の自由なので特に決まりはありません。
今までの人生を振り返り、なつかしい思い出や生い立ちの記録などを写真やイラストなどを入れて記入してもいいでしょう。
家族や親しい人に残しておきたいメッセージや伝えておきたい感謝の言葉などを書き込むこともできます。
また、葬儀はどんな形で行って欲しいか、葬儀に呼んで欲しい人の連絡先などを記入しておいてもいいでしょう。
葬儀の時に流して欲しい歌や曲を指定したり、あるいは本人の声のメッセージを録音しておく人もいます。
本人の生きた証とも言えるエンディングノートは、家族へのプレゼントでもあり、時には残された家族の心の支えにもなります。
アマゾンで購入できるエンディングノートの一例です。
- 終の住処(ついのすみか)を決めておく
高齢になり、運動能力が衰えて自分で自分のことができなくなったとき、あるいは認知能力が衰えて正常な判断ができなくなったとき、どこで生活するかを決めておくことも大切です。
- お墓を決めておく
お墓やその後の供養について明記しておくことにより、家族や親族も本人の意思に沿ってすすめることができます。
最近は、樹木葬や管理の必要のない霊園などもあるので、見学しておくのも良いかもしれません。
- 遺言書を書く
遺言書を書くことも大切な終活のひとつです。
手持ちの財産について、誰に何を、どれだけ相続させるかを明記しておきます。
遺言書は、一般に公正証書か自筆証書として作成しておきます。
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