定年後も同じ会社で働く方法

定年後も働くなら、同じ会社で働きたいという希望を持っている方も多くなっています。

2004年(平成16年)に改正された「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」により、65歳まで働けるような環境が整いつつありますが、2013年4月1日からは、60歳定年後の希望者全員が65歳まで働けることになりました。
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定年後再雇用制度とは?

「定年後再雇用制度」は、2006年(平成18年)4月の改正法施行により、義務として適用されることになったもので、60歳の定年後も同じ会社で引き続き働くことができる制度です。

当初は全ての企業で適用されるわけではなく、会社の就業規則に定年後再雇用規定を設けている場合に限られていましたが、2013年4月1日からは、60歳定年後の希望者全員が65歳まで働けることになりました。

また、2021年4月1日からは、65歳から70歳までの就業機会を確保するため、「70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入」のほか、「70歳まで定年引き上げ」「定年制の廃止」が企業側の努力義務として追加されました。

しかし、定年後再雇用制度は、基本的に「新たな雇用契約の締結」であるため、一般に定年前とは労働条件が異なります。

就業規則の定年後再雇用規定には、労働時間や所定勤務日数、年次有給休暇、給与額、賞与の有無などが定められていますが、今までの給与体系とは異なり、一般に今までの収入よりは減少する場合が多いようです。

また、勤務時間数や勤務日数が減少した場合、雇用保険や社会保険に加入できないこともあります。

社会保険に加入できる場合は、収入額に応じて老齢年金の支給額が減額になるケースもあります。

定年後の再雇用については、このように待遇面で不利な面もありますが、慣れた職場、慣れた人間関係の中で、引き続き働くことができるという点では、大きな安心感があります。


定年後再雇用制度の手続き

定年後再雇用制度の手続きは、会社によりそれぞれ異なりますが、一般に次のような流れで行われます。

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  • 定年の6ヶ月前
    再雇用の意思確認のため、会社側の所属長、または人事担当者との面接が行われます。
  • 定年の6週間前
    退職の手続きを取ります。この頃に健康診断を受けるよう指示されますので、指定された期限内に受けておきます。
  • 定年の1ヶ月前
    再雇用契約書を締結します。
  • 定年退職
    定められた日をもって、一旦定年退職となります。
  • 再雇用開始
    会社により異なりますが、一般に定年月の翌月1日より再雇用が開始されます。

※定年後再雇用による雇用契約は、1年ごとに契約更新する場合が多いようなので、この点についても会社側によく確認しておくことをおすすめします。



【参考書籍】

定年後でも困らない! 誰でも稼げる小さな仕事 (TJMOOK)



知らないと後悔する定年後の働き方 (フォレスト2545新書)



図解とQ&Aでわかる 最新 高年齢者雇用安定法をめぐる法律問題 (すぐに役立つ)


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